こんにちは、「The Grand Carat」運営者のオーラムです。
テレビや雑誌でふと目にする、憧れの芸能人が身につけているカルティエの時計。素敵だなと思うと同時に、「あのモデルは何だろう?」「私物なのかな?それともドラマの衣装?」なんて、気になったりしませんか。
特にカルティエの時計は、田中みな実さんや米倉涼子さんのような女性から、多くのメンズ俳優まで、本当にたくさんの芸能人に愛用されていますよね。40代や50代の大人の魅力を引き立てるアイテムとしても、若い世代のファッションアイコンとしても登場します。
この記事では、「カルティエ 芸能人 時計」というテーマで、皆さんが気になっている情報を深掘りしていきたいなと思います。単なる愛用者リストではなく、なぜそのモデルが選ばれるのか、その背景にあるイメージや文脈まで、私なりの視点でまとめてみました。
この記事を読み終える頃には、テレビに映る時計が、ただの「高級時計」ではなく、その人の個性を語る「メッセージ」に見えてくるかもしれませんよ。
- 芸能人が愛用するカルティエの主要コレクション
- モデルごとに異なるイメージと選ばれる理由
- 「私物」と「ドラマ衣装」の文脈的な違い
- 現代のステータスシンボルとしてのカルティエの役割
カルティエの時計を愛用している芸能人:着用モデルとその理由

カルティエの時計と一口に言っても、コレクションごとに持つ歴史やイメージは全く異なります。芸能人の方々は、ご自身のパブリックイメージや、演じる役柄に合わせて、実に巧みにこれらの時計を選んでいるように思います。まずは、代表的なコレクションと、それを愛用する方々を見ていきましょう。
知性と品格の象徴「タンク」
カルティエの時計アイコンといえば、やはり「タンク」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。1917年、第一次世界大戦中に、上から見たルノー製戦車(タンク)の平面図からインスピレーションを得てデザインされた、というのは有名な話ですよね。
この「戦車」という、当時の宝飾品とはおよそ無縁の無骨なモチーフを、洗練されたアールデコの直線的なライン(ケースと一体化したラグ=戦車のキャタピラ部分)で表現するというギャップ。これこそが、タンクの本質的な魅力かなと思います。
最初のプロトタイプは、アメリカ外征軍のジョン・パーシング将軍に贈呈されたと言われています。こうした誕生の経緯もありながら、タンクは性別や職業を超えた多くの文化人に愛されてきました。
ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルが「タンクは時間を見るために着けるんじゃない。巻きさえしない。ただ、着けるべき時計だから着けるんだ」と言った逸話は、この時計が単なる道具ではなく、文化的なアイコンであることを象徴していますよね。他にも、伝説のボクサー、モハメド・アリが愛用していたというのも、その普遍的な魅力を示していると思います。
この「知的」で「上品」、そして「文化的」なイメージこそが、時代や流行を超えて多様な著名人を惹きつける最大の理由だと私は思います。
田中みな実の私物タンクフランセーズ

日本国内で「タンク」のイメージ、特に「タンク フランセーズ」の人気を語る上で、田中みな実さんの存在は欠かせません。
彼女が愛用している「タンク フランセーズ(Ref. W51008Q3など)」は、特に注目度が高いモデルです。いろいろなメディアで着用されていますが、何より重要なのは、これが衣装協力などではなく、彼女がTBSアナウンサーだった時代から長年愛用している「私物」であるという点です。
彼女がファッションアイコンとして絶大な人気を得る前から愛用していたという「真正性」。これが、多くの女性にとって「私も同じものが欲しい」「彼女のような知的な女性になりたい」という強い動機付けになっているのは間違いないでしょう。
2023年には、この「タンク フランセーズ」がよりモダンなデザインにアップデートされて新型が登場しました。定番でありながら常に進化を続ける、という点も、田中みな実さんのキャリアと重なる部分があるかもしれませんね。
田中みな実さんの知的なイメージと、タンクフランセーズの持つ品格が完璧にマッチして、日本の女性にとっての「憧れのスタンダード」という地位を確立した感じがします。
知的な女性芸能人が選ぶタンク

田中みな実さんに限らず、「タンク」を愛用する女性芸能人には共通するイメージがあります。
例えば、女優の石田ゆり子さん。彼女はイエローゴールドのケースにブラウンレザーを合わせたクラシカルな「タンク ルイ カルティエ」を愛用していることが知られています。彼女がドラマ『TOKYO MER』で演じた東京都知事役で着用していたのは、非常に象徴的でした。知的で冷静沈着、そして確固たる意志を持つリーダーという役柄に、タンクが持つ「知的権威」のイメージがこれ以上ないほどハマっていましたよね。
他にも、綾瀬はるかさん、江口のりこさん、多部未華子さん、井川遥さんなど、「知的」「上品」「洗練」「自立した」といったパブリックイメージを持つ女優の方々に愛用者が多いのが特徴です。
歴史を遡れば、ダイアナ元妃やジャクリーン・ケネディといった、世界的な知性と品格のアイコンにも愛されてきました。タンクを選ぶという行為は、単に「高価な時計をしている」ということ以上に、自らの「知性」や「品格」を雄弁に物語るステートメントになっているんだなと感じます。
タンクコレクションの多様性
「タンク」と一口に言っても、実は様々なバリエーションがあります。
- タンク フランセーズ: ブレスレットとケースが一体化した、モダンで実用的なデザイン。田中みな実さん愛用。
- タンク ルイ カルティエ: 初期のタンクのデザインを最も色濃く残す、クラシカルでエレガントなモデル。石田ゆり子さん愛用。
- タンク マスト: 比較的リーズナブルな価格帯やソーラーモデルもあり、ファーストカルティエとしても人気のライン。
- タンク ソロ: (現在はディスコンですが)シンプルでシャープなデザインが人気でした。冨永愛さんなどが愛用。
どの「タンク」を選ぶかによっても、少しずつニュアンスが変わってくるのが面白いところですね。
革新と力強さの「サントス」

「タンク」が「静的」で知的なエレガンスの象徴だとすれば、「動的」で力強いエレガンスを象徴するのが「サントス」かなと思います。
この時計の誕生は1904年。タンクよりも古い歴史を持ちます。ブラジル人飛行家であったアルベルト・サントス=デュモンが、友人のルイ・カルティエに「飛行中に懐中時計を取り出すのは不便だ」と漏らしたことから、彼のために特別に製作されました。これが、世界で初めて実用化された男性用腕時計とも言われています。(出典:カルティエ公式サイト「サントス ドゥ カルティエ」)
サントスの特徴「ビスモチーフ」
サントスのデザインで最も特徴的なのが、ベゼル(文字盤の周りの枠)にむき出しで配置されたビス(ネジ)です。これは、当時の航空機(エッフェル塔などもそうですね)の機体に使われていたリベットから着想を得たと言われています。今でこそお洒落なデザインの一部ですが、当時は非常に斬新な工業デザイン的アプローチでした。このビスが、「力強さ」や「革新性」の象徴となっています。
タンクの知的なイメージとはまた違う、「力強さ」「革新性」、そして「空を飛ぶ」という冒険心。さらに世界初の腕時計としての「歴史的な正統性」。このユニークなバランスが、現代の男性たちを惹きつけているんだと思います。
男性の魅力を引き出すサントス

「サントス」を愛用する芸能人を見てみると、こちらも非常に分かりやすい傾向があります。
例えば、俳優の赤楚衛二さん(サントス ドゥ カルティエ)、向井理さん(サントス デュモン)、江口洋介さん(サントス デュモン)、そして海外ではトム・クルーズさん。皆さん、現代のドラマや映画で主役級を務める、まさに「リーディングマン」というイメージの方々です。
タンクではエレガントすぎる?
彼らにとって、タンクが持つ「知的」で「中性的」なイメージは、時として少しエレガントすぎるかもしれません。かといって、他のブランドのゴツゴツしたダイバーズウォッチやスポーツウォッチも、役柄や普段のスタイルとは違う…。
そんな時、サントスの持つ「品格ある男性的な魅力」が、完璧な選択肢になるのではないでしょうか。角型でありながら力強さを感じさせるデザインは、スーツスタイルにも、少しラフなカジュアルスタイルにも見事にマッチします。
「サントス」は、品格と行動力、革新性を兼ね備えた大人の男性の「格」を、静かに、しかし確実に引き立ててくれる時計だと感じます。
文脈で見るカルティエの時計を愛用している芸能人

さて、ここまではコレクションごとのイメージと愛用者を見てきました。次のセクションでは、もう少し視点を変えて、「どういう文脈で」カルティエの時計が選ばれているのかを見ていきたいと思います。「パンテール」や「パシャ」といった個性的なモデルの魅力や、40代・50代にとっての意味合いにも触れていきますね。
力強い女性像を映す「パンテール」
「パンテール(豹)」は、カルティエというメゾンを象徴する、非常に重要なアイコンですよね。その名を冠した時計「パンテール ドゥ カルティエ」は、1983年に登場しました。
この時計は、単なる時計というよりは「ジュエリーウォッチ」としての側面が非常に強いモデルです。最大の特徴は、豹のしなやかな筋肉の動きを模したと言われる、流れるような美しいブレスレット。これがケースと一体化して、なんとも言えない官能的な魅力を放っています。
パンテールが持つイメージは、単に「優雅」なだけではありません。むしろ、1980年代という時代背景もあり、「官能的」で「力強い女性らしさ (Fierce Femininity)」の象徴だと私は思います。80年代から90年代にかけて、マドンナやグウィネス・パルトローといったパワフルな女性アイコンたちが愛用したことで、そのステータスは確立されました。
一度生産終了となりましたが、2017年にリローンチ(再登場)されて以来、デュア・リパやカイリー・ジェンナーなど、現代のアイコンたちにも愛されています。まさに、時代を超えた「強い女性」の象徴ですね。
ドラマで着用されたパンテール
パンテールが持つ「力強い女性像」というイメージは、特に日本のドラマにおいて非常に効果的に使われてきました。
最も象徴的なのが、米倉涼子さん主演の大ヒットドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』です。「私、失敗しないので」のセリフで知られる、男性社会で戦う孤高の天才外科医。彼女の手首には、その役柄を象徴するように、しばしばパンテールが輝いていました。(他にもタンク フランセーズやクレ ドゥ カルティエなども着用されていますが、パンテールのイメージは特に強烈です)
また、武井咲さんが主演した『黒革の手帖』でも、野心的に夜の世界を駆け上がり、男たちを手玉に取っていく主人公・原口元子の腕にパンテールが選ばれています。
これらのドラマでの着用は、「パンテール = 強く、自立し、恐れを知らない女性」というイメージを、お茶の間に強烈に印象付けました。まさに、役柄が持つ「パワー」や「野心」と、時計のイメージが完璧にシンクロした例だと思います。
個性を貫く「パシャ」
タンクやサントスといった「角型」がカルティエの王道だとすれば、その対極にあるのが「パシャ」かもしれません。
1980年代に登場した「パシャ」は、円形のダイアル、4つのアラビア数字、そしてチェーンで結ばれたリューズプロテクターという、非常に個性的でスポーティなデザインが特徴です。
このユニークなデザインは、一説には1930年代にマラケシュの太守(パシャ)から「プールで泳ぎながら着けられる時計が欲しい」と依頼されて作られた防水時計がルーツとされています。その逸話自体が、なんともユニークでラグジュアリーですよね。
このユニークで大胆なデザインは、王道の角型をあえて選ばない、「個性的」「独創的」なスタイルを好む人々に強く支持されている印象です。
パシャが持つイメージ
- スポーティ&ラグジュアリー
- 王道とは異なる「個性」
- クリエイティブな独創性
- 反骨精神
アーティスト常田大希が愛用

パシャの持つ「個性」や「反骨精神」といったイメージを最も体現しているのが、King Gnuの常田大希さんかもしれません。
2020年に「パシャ ドゥ カルティエ」がリニューアルされた際、彼は日本のキャンペーンアンバサダーの一人として起用されました。既存の枠にとらわれない彼独自のスタイルと、パシャのユニークなデザインは、見事に共鳴しているように感じます。
他にも、故・志村けんさん(パシャ 38 グリッド)や、舘ひろしさん(パシャ 38 クロノグラフ)など、愛用者リストには「独自のスタイルと哲学を貫く、強い個性」を持った方々が並びます。
パシャは、周りと同じものではなく、「自分だけの選択」をすることでアイデンティティを表現したい、クリエイティブなマインドを持つ人々に選ばれる時計なんだなと思います。
40代・50代のステータスシンボル
カルティエの時計は、もちろん若い世代にも人気ですが、特に40代、50代といった人生経験を積んだ大人の男女にとって、特別なステータスシンボルとなっている側面が強いと感じます。
例えば、俳優の渡辺謙さんは、サントスやバロンブルー、パシャなど複数のカルティエを愛用していることで知られています。また、反町隆史さんはサントス、鈴木保奈美さんはタンク アメリカンなどを愛用されているようです。そして先ほども触れた、石田ゆり子さんや米倉涼子さん。
彼ら・彼女らのような、それぞれの分野でトップランナーであり続ける方々が身につけるカルティエは、単なる「富の誇示」や「流行」ではありません。
若い頃とは違う「格」の表現
20代や30代で選ぶ時計とはまた違う、「自分という人間が確立された」からこそ選べる時計、という側面があるのではないでしょうか。
- 「タンク」を選ぶことは、積み重ねてきた「知的権威」や「揺るぎない品格」の表明。
- 「サントス」を選ぶことは、今なお第一線で活躍し続ける「行動力」と「確固たるスタイル」の表明。
- 「バロンブルー」(キャサリン妃愛用)を選ぶことは、「現代的な洗練と品位」の表明。
若い頃の勢いとは違う、成熟した大人だからこそ似合う「格」を、カルティエの時計が雄弁に語ってくれる。それが、40代・50代にとってのカルティエの魅力ではないでしょうか。
カルティエの時計を愛用している芸能人の総括
ここまで、「カルティエ 芸能人 時計」というテーマで、様々なモデルと文脈を見てきました。
改めて感じるのは、カルティエの時計は芸能人・著名人にとって、単なるアクセサリーや時間を知るための道具ではない、ということです。それは、自身のアイデンティティ、ステータス、そして知性を雄弁に物語る「文化的記号」なんですね。
モデルが発信するメッセージ(まとめ)
| コレクション | 主なイメージ | 象徴するキーワード |
|---|---|---|
| タンク (Tank) | 知的・品格・洗練 | 「知性」と「時代を超越した品格」 |
| サントス (Santos) | 力強い・革新的・男性的 | 「力強さ」と「現代の主役としての行動力」 |
| パンテール (Panthère) | 官能的・パワフル・女性的 | 「力強い女性性」と「官能性」 |
| パシャ (Pasha) | 個性的・独創的・スポーティ | 「独創性」と「既存の枠に収まらない個性」 |
芸能人がカルティエを選ぶという行為は、本質的に、カルティエが持つ「歴史的権威」と、彼ら自身が持つ「現代的影響力」の交換とも言えるかもしれません。
芸能人はカルティエによってそのステータスを歴史的に権威づけられ、カルティエは芸能人によってそのステータスを常に現代的に更新し続ける。この完璧な共生関係こそが、私たちが「カルティエ 芸能人 時計」というキーワードに、尽きない興味と憧れを抱く理由なのかなと、私は思います。
ご購入・情報に関するご注意
この記事で紹介したモデルや価格、仕様に関する情報は、執筆時点での調査に基づいています。カルティエの製品は、ブティックでのみ取り扱われる限定品や、生産終了(ディスコンティニュード)モデル、価格改定などが予告なく行われる場合があります。
また、芸能人の着用情報(特に「私物」とされるもの)についても、全ての情報が公式に確認されたものではありません。あくまで参考情報としてお楽しみいただけますと幸いです。
正確な在庫状況、仕様、現在の価格については、必ずカルティエの公式サイトまたは正規販売代理店にて直接ご確認いただきますようお願いいたします。

