ティファニーのネックレスをお風呂でつけっぱなしにしたい、肌身離さず愛用していたいと願う女性は非常に多いです。お気に入りの「オープンハート」や「バイザヤード」は、もはやジュエリーというよりも自分の一部のような存在だからこそ、一瞬たりとも外したくないという気持ちは痛いほどわかります。しかし、結論から申し上げますと、素材や環境によっては「即死」級のダメージを受けるリスクがあります。
特に日本の「温泉」は、ティファニーの美しいシルバーをほんの一瞬で真っ黒に変えてしまう最も危険な場所です。また、一見安全そうに見える家庭用のお風呂やプールであっても、目に見えないレベルでゴールドを脆くしたり、ダイヤモンドの輝きを奪ったりする要因が潜んでいます。
この記事では、ティファニーのネックレスをお風呂で着用し続けることの科学的なリスクと、どうしても外したくない人のための条件付きの対策、そして万が一変色させてしまった場合の救済方法を徹底的に解説します。公式には「禁止」されている行為ですが、その理由を正しく理解することで、あなたの大切なジュエリーを長く守ることができるようになります。
- ティファニーのネックレスをお風呂でつけっぱなしにする際の素材別リスク
- なぜ「温泉」に入ると一瞬で黒ずんでしまうのかの科学的理由
- プールや入浴剤がゴールドやダイヤモンドに与える知られざるダメージ
- うっかり変色させてしまった時に輝きを取り戻すためのレスキュー手順
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結論:ティファニーのネックレスはお風呂でつけっぱなしOK?【素材別判定表】

ティファニーのジュエリーを愛用する上でまず理解しておかなければならないのは、「ティファニーだから丈夫」なのではなく、「貴金属としての化学的特性は避けられない」という事実です。ティファニー製品に使用されている素材は、主にスターリングシルバー(SV925)、18Kゴールド(Au750)、プラチナ(Pt950)の3種類です。
これらはそれぞれ、水や熱、化学物質に対する耐性が全く異なります。「お風呂」と一口に言っても、家庭の水道水、温泉、プールでは環境が全く異なるため、まずは以下の判定表であなたがお持ちのネックレスのリスクを確認してください。
【判定表】シルバー・ゴールド・プラチナの入浴耐性一覧
以下の表は、ティファニーの主要素材が入浴環境によってどのような影響を受けるかをまとめたものです。特にシルバー製品を温泉に持ち込むことは、ジュエリーにとって致命的な結果を招くため最大限の注意が必要です。
| 素材 | 家庭用お風呂 (水道水) | 温泉 (硫黄泉など) | プール・海 (塩素・塩分) | 主なリスク要因 |
|---|---|---|---|---|
| スターリングシルバー(SV925) | △ 注意 (徐々に黒ずむ) | × 即死 (数秒で真っ黒に変色) | △ 注意 (変色・腐食のリスク) | 硫化反応による激しい変色、塩素による腐食 |
| 18Kゴールド(Au750) | ○ 条件付OK (輝きは鈍る) | △ 泉質による (変色の可能性あり) | × 危険 (破損の原因になる) | 石鹸カスによる曇り、塩素による応力腐食割れ |
| プラチナ(Pt950) | ◎ 比較的安全 (変色はほぼなし) | ○ ほぼ安全 (変色はほぼなし) | ○ ほぼ安全 (変色はほぼなし) | 金属自体は強いが、宝石や汚れの蓄積に注意 |
| パール(真珠) | × 絶対NG (真珠層が溶ける) | × 絶対NG (一瞬で劣化) | × 絶対NG (糸切れ・変色) | 酸・アルカリ・熱・水すべてに弱い |
※上記の判定は金属素材単体の耐性に基づく目安です。ダイヤモンドなどの宝石がセッティングされている場合、宝石の裏側に汚れが溜まるリスクは全素材共通で発生します。
なぜ「温泉は即死」なのか?科学的根拠を解説
「即死」という強い言葉を使いましたが、これは誇張ではありません。ティファニーのスターリングシルバー(シルバー925)を着用したまま硫黄成分を含む温泉に入ると、化学反応により数秒から数分で美しい銀色が失われ、ドス黒い紫色や漆黒に変貌します。
この現象の正体は「硫化(りゅうか)」です。温泉に含まれる硫化水素ガスや硫黄イオンが、銀(Ag)と接触することで以下のような化学反応が爆発的なスピードで進行します。
2Ag + H2S(硫化水素) → Ag2S(硫化銀) + H2(水素)
通常、空気中で銀がゆっくりと黒ずむのも同じ硫化反応ですが、高温かつ高濃度の硫黄成分が存在する温泉では、この反応速度が劇的に加速します。まるで魔法のように一瞬で黒くなるため、入浴中に気づいて慌てて上がっても、時すでに遅しというケースが後を絶ちません。
生成された「硫化銀」の被膜は非常に強固で、通常の洗浄では落ちません。表面を物理的に削り取る研磨処理が必要になることが多く、大切なネックレスの寿命を縮めることになります。したがって、ティファニーのシルバー製品に関しては、温泉地への旅行の際は「脱衣所で外す」のではなく、「自宅に置いていく」のが最も確実なリスク回避策と言えます。
「生活防水」と「ジュエリーの耐水性」は別物という誤解
多くの方が誤解している点として、「高級品だから多少の水には強いはず」「時計のように生活防水機能があるはず」という思い込みがあります。しかし、ジュエリーには時計のようなゴムパッキンによる防水構造は一切存在しません。
水はチェーンの微細なリンク(コマ)の隙間、ダイヤモンドを留めている爪(プロング)の裏側、留め具(クラスプ)のバネ内部など、あらゆる隙間に浸入します。問題なのは「濡れること」そのものよりも、「濡れた後に水分だけが蒸発し、不純物が濃縮されて残留すること」です。
水道水に含まれるミネラル分、石鹸カス、皮脂汚れなどが複雑な構造の内部に固着すると、そこから腐食が始まったり、可動部が動かなくなったりします。ティファニー公式サイトが「入浴時の着用不可」を明言しているのは、単なる汚れ防止だけでなく、こうした構造的なリスクを避けるための合理的なアドバイスなのです。
ティファニーのネックレスがお風呂で直面する4つの「劣化リスク」

「うちは温泉じゃないから大丈夫」「プラチナだから平気」と考えるのも早計です。家庭用のお風呂やプールであっても、ティファニーの輝きを脅かす化学的な敵は潜んでいます。ここでは、具体的な4つのリスク要因について詳しく解説します。
1. 水道水と石鹸カス:ダイヤモンドが「曇りガラス」になる理由
毎日のお風呂で最も頻繁に起こるトラブルが、ダイヤモンドの輝きが失われる「曇り(クラウディネス)」です。これはダイヤモンドが壊れたわけではなく、その表面および裏側に膜が張ってしまうことで発生します。
ダイヤモンドは「親油性(しんゆせい)」という性質を持っています。これは水を弾き、油となじみやすいという特性です。お風呂で使用するボディソープ、シャンプー、コンディショナーには多くの油分や保湿成分が含まれており、これらがダイヤモンドの表面に吸着します。さらに、水道水中のカルシウムやマグネシウムといったミネラル分が石鹸成分と結合し、「石鹸カス(金属石鹸)」と呼ばれる水に溶けない白い膜を形成します。
この石鹸カスと油膜がダイヤモンドの表面、そして掃除がしにくい裏側(キューレット側)に蓄積すると、光の入り口と出口が塞がれてしまいます。ダイヤモンドの命である「光の屈折」が阻害され、まるで曇ったガラス玉や安価なプラスチックのような見た目になってしまうのです。
特に、肌に直接触れるデザインである「バイザヤード」や、裏面が複雑な構造になっているネックレスは、この石鹸カスの蓄積が顕著です。
同様の構造を持つ他ブランド製品、例えばカルティエのダムールブレスレットはつけっぱなしOK?お風呂は?でも議論したように、覆輪留め(ベゼルセッティング)のジュエリーは裏側のメンテナンスが輝き維持の生命線となります。

2. 入浴剤の罠:バスソルトや硫黄成分による「化学火傷」
家庭用のお風呂であっても、入浴剤を入れる場合は「温泉」と同じか、それ以上の注意が必要です。市販の入浴剤はリラックス効果を高めるために様々な化学成分が配合されており、中には貴金属にとって「地雷」となる成分が含まれています。
- 硫黄系入浴剤: パッケージに「湯の素」「ムトウハップ」等の記載があるものや、温泉気分を味わうために硫黄成分が配合されているものは、シルバー製品にとって即死領域です。家庭のお風呂が一瞬で化学実験室と化し、ネックレスが真っ黒に変色します。
- ソルト系(バスソルト): 岩塩や死海の塩などを使用したバスソルトは、塩分濃度を高めます。塩分は金属の酸化を促進するため、特に銅を含むスターリングシルバーや18Kピンクゴールドの変色リスクを高めます。
- 発泡系(炭酸ガス): 炭酸水素ナトリウムなどが主成分ですが、アルカリ性や酸性に偏った水質になることがあります。アルカリ性は皮脂汚れを落とすのには有効ですが、真珠(パール)のような有機質の宝石にはダメージを与え、表面の照りを溶かしてしまう恐れがあります。
入浴剤を使用する際は、必ずパッケージの裏面にある「使用上の注意」を確認してください。「貴金属は外してください」という一文がある場合、それはメーカーが変色リスクを認識している証拠です。
3. プールの塩素:18Kゴールドを襲う「応力腐食割れ」の恐怖
ジムのプールやホテルのジャグジー、夏場の市民プールなどは、公衆衛生のために高濃度の「塩素(次亜塩素酸ナトリウム等)」による消毒が行われています。この塩素環境は、シルバーよりもむしろ「18Kゴールド」にとって最大の敵となります。
18Kゴールドは、75%の金(Au)と、残り25%の割金(銀、銅、亜鉛など)で構成されています。金そのものは塩素に強いですが、割金として含まれる銅や亜鉛は塩素に対して脆弱です。塩素成分が金属の結晶の境界(粒界)に浸透し、選択的に腐食させることで、金属内部に微細な亀裂を生じさせます。これを「応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking)」と呼びます。
恐ろしいのは、表面上は綺麗に見えても、内部がスポンジ状にスカスカになっている場合があることです。この状態でネックレスの留め具(クラスプ)のバネを操作したり、何かに引っ掛けて力が加わったりした瞬間に、前触れもなくポキリと折れる破損事故が発生します。
特に、ダイヤモンドを留めている爪(プロング)がこの腐食を受けると、気づかないうちに爪が折れ、高価なダイヤモンドが脱落して紛失するという最悪の事態を招きかねません。プールの塩素濃度は水道水の比ではないため、ゴールド製品であっても必ず外す必要があります。
4. 海水と潮風:見えない場所で進む「ガルバニック腐食」
海水浴やビーチリゾートでの着用もハイリスクです。海水は約3.5%の塩分を含む強力な電解質溶液であり、金属の腐食を劇的に早めます。
ここで問題となるのが「異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)」です。ネックレスは、チェーン本体、ペンダントトップ、留め具、バネなど、パーツによって微妙に異なる金属組成で作られていることがあります。これらが電解質である海水の中で接触していると、電位差によって腐食電流が発生し、卑金属(腐食しやすい金属)側の劣化が加速します。
例えば、ペンダントトップとチェーンの接合部分や、クラスプの内部バネなどが集中的に錆びて固着し、動かなくなるトラブルが多発します。また、海から上がった後に乾燥すると、塩の結晶がジュエリーの表面に残ります。塩の結晶は非常に硬いため、慌ててタオルで擦ると研磨剤のように作用し、鏡面仕上げの美しいゴールドやプラチナに無数の傷をつけてしまいます。
海辺でのジュエリー着用はフォトジェニックで素敵ですが、撮影の瞬間以外は外しておくか、着用後は直ちに大量の真水で塩分を完全に洗い流すケアが必須となります。
【コレクション別】お風呂リスクが高いティファニーのネックレス

ティファニーのネックレスと一口に言っても、そのデザインや構造によって水濡れに対する脆弱性は異なります。ここでは特に人気の高いコレクション別に、お風呂での具体的なリスクを解説します。
オープンハート・ビーン(シルバー):鏡面仕上げは水垢が目立つ
エルサ・ペレッティ™がデザインした「オープンハート」や「ビーン デザイン」は、その滑らかで有機的な曲線美が特徴です。これらは多くの場合、広い面積の鏡面仕上げ(ポリッシュ)が施されています。
鏡面仕上げは美しい反面、汚れや曇りが非常に目立ちやすいという欠点があります。お風呂で使用し続けると、水道水に含まれるカルキや石鹸カスが乾燥して「ウォータースポット(水垢)」となり、表面に白い斑点として残ります。シルバー製品の場合、これに硫化による黒ずみが加わるため、せっかくの滑らかな輝きが「汚れた食器」のようにくすんで見えてしまいます。
また、中空構造(中が空洞になっているタイプ)のビーンなどは、一度内部に水や石鹸水が浸入すると、完全に抜くのが困難です。内部で水が腐敗したり、内側から変色が進行したりすることで、異臭の原因になることもあります。
バイザヤード(ダイヤモンド):裏側の「石鹸カス」蓄積が致命的
「バイザヤード(Diamonds by the Yard™)」は、ダイヤモンドをベゼル(枠)で囲んだデザインが特徴で、スキンジュエリーの代表格です。しかし、この「肌に密着する」構造こそがお風呂での最大のリスクとなります。
ダイヤモンドの裏側(パビリオン側)が直接肌に触れるため、入浴中にかいた汗、皮脂、そしてシャンプーなどの石鹸成分が、ベゼルとダイヤモンドの微細な隙間に流れ込みます。前述の通り、ダイヤモンドは油分を吸着するため、これらの汚れが裏側で固まり、層のように堆積します。
通常の布で拭くだけでは、この隙間の汚れは取れません。結果として、バイザヤード特有の「枠がなく浮いているような輝き」が失われ、単なる黒ずんだ石のように見えてしまいます。輝きを維持するためには、入浴時は外すか、入浴後に毎回ブラシを使った洗浄を行う覚悟が必要です。
Tスマイル・ハードウェア:可動部と「垢」が溜まる構造的弱点
「Tスマイル」や「ティファニー ハードウェア」のような、現代的で建築的なデザインのコレクションも注意が必要です。これらは「チェーンとトップの接続部」や「リンク(鎖)の噛み合わせ」といった可動部分が多く存在します。
Tスマイルのペンダントは、スマイルのカーブ部分とチェーンをつなぐ接合部が非常に繊細です。入浴中、特に髪や体を洗う動作において、タオルが引っかかったり、濡れた肌にチェーンが張り付いて突っ張ったりすることで、接合部に想定外の負荷がかかります。ゴールド製品であっても、前述の「塩素による脆化」が進行している場合、この物理的な負荷がトリガーとなって破損するケースが少なくありません。
また、ハードウェアのような太めのチェーンリンク構造は、リンク同士が重なり合う部分に石鹸カスや皮脂(垢)が溜まりやすいという衛生的なデメリットがあります。乾燥後に白く粉を吹いたような汚れが隙間に残り、せっかくのエッジの効いたデザインが不潔に見えてしまうことがあります。
ジーグフェルド(パール):水濡れ厳禁!糸切れと溶解の二重苦
「ジーグフェルド コレクション」などに代表されるパール(真珠)を使用したネックレスは、いかなる理由があってもお風呂は「絶対厳禁」です。これは金属の問題以前に、真珠という有機素材と、それを繋ぐ「糸」の問題です。
- 真珠層の溶解: 真珠は炭酸カルシウムとタンパク質の層でできています。酸性やアルカリ性の入浴剤、さらには水道水に含まれる微量の塩素でさえも、真珠層表面を溶かす原因になります。一度溶けて光沢を失った(白濁した)真珠は、二度と元の輝きには戻りません。
- シルク糸の劣化: ティファニーのパールネックレスは、伝統的なシルク(絹)糸で連装されています。シルクは水に濡れると繊維が膨張・収縮を繰り返し、急速に劣化して強度が落ちます。また、濡れた糸は乾きにくいため、真珠の穴の中でカビが発生したり、糸が伸びて真珠同士の間に隙間ができたりします。最悪の場合、着用中に糸が切れ、バラバラになった真珠が排水溝に流れていくという悲劇を招きます。
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うっかりお風呂に入ってしまった!変色時の「レスキュー手順」

「気をつけていたのに、うっかりつけたまま温泉に入ってしまった」「毎日お風呂に入っていたら、いつの間にか黒ずんでいた」。そんな時でも、焦って間違ったケアをするのは禁物です。特に歯磨き粉でゴシゴシ磨くといった民間療法は、ティファニーの繊細な輝きを破壊する行為です。
ここでは、ダメージレベルに応じた正しいリカバリー方法を解説します。
初動対応:上がったらすぐに「流水」と「ドライヤー」
温泉やプールに入ってしまった直後の「初動」が、その後のダメージを左右します。
- 大量の真水で洗い流す:
温泉成分、塩素、塩分、石鹸ヌメリを完全に除去します。冷水よりも人肌程度のぬるま湯(30〜35℃)が油分を浮かせやすいため効果的です。 - 優しく、完全に乾燥させる:
柔らかい布で水分を拭き取ります。ティッシュペーパーは繊維が粗く、ゴールドやプラチナの鏡面に微細な傷をつけるため避けてください。 - 隙間の水分を飛ばす:
チェーンの隙間やクラスプ内部に入り込んだ水分は、自然乾燥ではなかなか抜けません。ドライヤーの「冷風(COOL)」を当てて、内部の水分を吹き飛ばします。※熱風は宝石や貴金属を急激に温め、変質させるリスクがあるため使用しないでください。
【自宅ケア】中性洗剤とシルバークロスの正しい使い方
軽度の汚れや、日々のケアで輝きを取り戻したい場合は、自宅にあるもので安全にクリーニングが可能です。
【ダイヤモンド・ゴールド・プラチナの場合】
皮脂や石鹸カスによる「曇り」には、中性洗剤(食器用洗剤)が最強のクリーナーです。
- ぬるま湯を入れたボウルに、中性洗剤を数滴垂らして混ぜる。
- ジュエリーを入れ、柔らかいブラシ(子供用歯ブラシや化粧筆)で優しくブラッシングする。特にダイヤモンドの裏側や爪の間を重点的に。
- 真水で十分にすすぎ、乾燥させる。
この方法は、【プロが断言】カルティエ指輪クリーニングに必要なもの5選!の記事でも推奨している通り、プロも実践する最も安全かつ効果的な洗浄プロセスです。

【シルバー製品の黒ずみの場合】
シルバーの硫化(黒ずみ)は洗剤では落ちません。研磨剤が含まれた「シルバーポリッシングクロス」を使用します。ティファニー店舗でも購入できますし、市販の「タウントーク」などの製品でも代用可能です。黒くなった部分をクロスで擦り、物理的に被膜を除去します。ただし、燻し(いぶし)加工が施されたデザインの場合は、加工まで取れてしまうため注意が必要です。
【裏技】黒ずみを一瞬で戻す「シルバークリーナー」の注意点
クロスが届かないチェーンの隙間まで真っ黒になってしまった場合、液体の「シルバークリーナー(ハガティやアンクルビル等)」に浸すという手があります。酸性の液に数秒浸すだけで、化学反応により一瞬で銀色が復活します。
しかし、これは「劇薬」に近い荒療治です。
- パール、ターコイズ、オパール等の石付きは絶対NG: 液体が石を溶かしたり変色させたりします。
- やりすぎ注意: 頻繁に使用すると銀の表面が荒れ、逆に変色しやすくなります(再汚染)。
- ホワイトゴールドはNG: カルティエのホワイトゴールドがはげる?「3つの原因」と修理法でも解説しているように、ホワイトゴールドのロジウムコーティングを剥がしてしまう恐れがあります。あくまで「石が付いていないシルバー製品」の最終手段と考えてください。
【最終手段】ティファニー店舗での「無料クリーニング」活用術
自宅でのケアに不安がある場合や、温泉で激しく変色してしまった場合は、迷わずお近くのティファニーブティックに持ち込んでください。
ティファニーでは、購入時期や購入場所(プレゼントや中古含む)に関わらず、基本的に無料でクリーニングサービスを提供しています。店舗には業務用の「超音波洗浄機」があり、微細な振動で隙間の汚れを徹底的に弾き飛ばしてくれます。数分で完了し、予約も不要なケースがほとんどです。
もし、変色が深くまで浸透している場合や、表面に傷がついている場合は、有料の「お直し(仕上げ直し)」の相談も可能です。職人がバフ研磨を行い、新品同様の鏡面に蘇らせてくれます。プロに任せることが、資産価値を守る確実な方法です。
それでも「つけっぱなし」にしたい人のための防衛策

ここまでリスクを解説してきましたが、「それでもやっぱり肌身離さずつけたい」という方もいるでしょう。公式推奨外の行為ではありますが、リスクを承知の上で楽しむための「妥協案」と「防衛策」を提示します。
1. 入浴後は必ず「真水」で洗い流す習慣を
お風呂でつけっぱなしにする絶対条件は、「上がるときに一緒に体を洗う(ジュエリーを洗う)」ことです。シャワーの最後、ジュエリーに付着したシャンプー、コンディショナー、入浴剤の成分を、真水のシャワーで念入りに洗い流してください。残留物をゼロに近づけることで、腐食や変色の進行を遅らせることができます。
2. 温泉・サウナでは必ず外す(これだけは譲れない線)
家庭のお風呂は百歩譲って自己責任で許容できたとしても、「温泉」と「サウナ」だけは絶対に外してください。温泉は前述の通り「即死」リスクがあり、サウナは金属が高温になり「火傷」をする危険性があるためです。これはジュエリーのためだけでなく、あなた自身の体を守るためでもあります。
3. ジュエリーを守る「入浴剤」の選び方
どうしても入浴剤を使いたい場合は、成分表示を確認し、「中性」かつ「透明」なタイプを選びましょう。「硫黄」「湯の花」「ソルト(塩)」「濁り湯(酸化チタン等が詰まる原因)」は避けます。保湿オイル系も、ダイヤモンドの輝きを曇らせるため避けたほうが無難です。
資産価値を守る視点:買い替えやリセールを意識するなら
ティファニーのジュエリーは、適切なケアをしていれば一生、あるいは孫の代まで使える資産です。しかし、お風呂でのハードな使用によって激しく劣化したり、修理不可能なダメージを負ったりすると、その資産価値(リセールバリュー)は著しく低下します。
もし、現在お持ちのネックレスが既に変色やダメージで輝きを失っているのであれば、一度買取査定に出して現在の価値を確認し、その資金で新しいジュエリーに買い換えるのも賢い選択肢の一つです。KOMEHYO(コメ兵)などの専門バイヤーは、ティファニーのブランド価値を正しく評価してくれるため、状態が悪くても予想以上の価格がつくことがあります。
「お風呂用」と割り切って中古の安価なモデルを購入するか、大切な一本は外して徹底的に守るか。あなたのライフスタイルに合わせて使い分けることが、長くジュエリーを楽しむコツです。
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【まとめ】ティファニーの輝きを一生守るための距離感

ティファニーのネックレスをお風呂でつけっぱなしにすることは、公式には推奨されておらず、化学的にも多くのリスクを伴います。
- 温泉は「即死」: シルバーは一瞬で真っ黒になるため、絶対に持ち込まない。
- プールは「破壊」: 塩素がゴールドの内部を蝕み、破損の原因になる。
- 家庭風呂は「曇り」: 石鹸カスや油分がダイヤモンドの輝きを奪う。
しかし、これらのリスクを正しく理解し、「温泉では外す」「上がったら真水で洗う」「定期的に中性洗剤でケアする」といった習慣を身につければ、美しい状態を長く保つことは可能です。ティファニーという素晴らしいブランドと共に人生を歩むために、ほんの少しの手間と愛情をかけてあげてください。その輝きは、きっとあなたをより一層輝かせてくれるはずです。
ティファニーネックレスとお風呂に関するよくある質問

最後に、ティファニーのネックレスとお風呂に関する疑問をQ&A形式でまとめました。多くのユーザーが不安に感じるポイントを解消します。
温泉で黒くなってしまったティファニーは元に戻りますか?
軽度の硫化(黒ずみ)であれば、シルバーポリッシングクロスで磨くか、シルバークリーナーを使用することで元に戻せる可能性が高いです。しかし、温泉成分が深くまで浸透している場合や、チェーンの内部まで真っ黒になった場合は、自宅でのケアは困難です。無理にいじらず、ティファニーの店舗に持ち込み「仕上げ直し(有料)」を相談することをおすすめします。
18Kゴールドならお風呂でつけっぱなしでも錆びませんか?
金(ゴールド)自体は錆びにくい金属ですが、18Kに含まれる「割金(銀や銅)」が反応して変色することはあります。特にピンクゴールドは銅の比率が高いため、変色のリスクが高まります。また、錆びなくても「石鹸カスによる曇り」は避けられないため、輝きを維持したいなら入浴時は外すのがベストです。
ティファニーの店舗でクリーニングは有料ですか?
基本的に、超音波洗浄機による簡易クリーニングは「無料」で行ってくれます。保証書がなくても、ティファニー製品であれば対応してくれる店舗がほとんどです。ただし、傷消しや変色の除去を伴う本格的な研磨(新品仕上げ)は有料となります。実は無料?カルティエ指輪クリーニング料金の真実の記事でも触れていますが、ハイブランドのメンテナンスサービスは積極的に活用すべき特権です。

プラチナのネックレスならお風呂に入っても大丈夫ですか?
プラチナ(Pt950)は化学的に非常に安定しており、温泉の硫黄やプールの塩素でも変色・変質することはほぼありません。金属素材として見れば「お風呂に最も強い」と言えます。ただし、セッティングされているダイヤモンドが曇ったり、チェーンの隙間に汚れが溜まったりする物理的な汚れのリスクは他の素材と同じです。「変色はしないが、汚れる」という認識でケアを行ってください。
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